塔の上の姫君 なぜ?なぜあの人は私をここに閉じ込めて置くの? いったい何の為に……? いつも私はここにいます。 石造りの塔の部屋。 広い部屋は満たされいて、何ひとつ不自由はありません。 たったひとつある窓からの風景が、私の外の世界。 青い空、白い雲。
私の話し相手は小鳥だけ。 小鳥たちは私に外の世界の話を聞かせてくれます。 だけど、彼らに聞いても教えてはくれません。 なぜ私はここにいるのか? 何の為に……私は存在しているのか? 誰か私をここから出して下さい。 私に外の世界を見せて下さい。 塔に囚われた私に自由を下さい。 あの人から逃れるだけの力が欲しい。 この背中に、翼を……。 自由に飛べる大きな翼を……私に下さい。
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